精神疾患


うつ病、双極性障害

うつ病は、気分障害の一つです。一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。気分障害には、うつ病の他に、うつ病との鑑別が必要な双極性障害(躁うつ病)などがあります。うつ病ではうつ状態だけがみられますが、双極性障害はうつ状態と躁状態(軽躁状態)を繰り返す病気です。うつ病と双極性障害とでは治療法が大きく異なりますので専門家による判断が必要です。

出典:厚生労働省HP みんなのメンタルヘルス

統合失調症

統合失調症は、こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。そのため気分や行動、人間関係などに影響が出てきます。統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。
陽性症状の典型は、幻覚と妄想です。幻覚の中でも、周りの人には聞こえない声が聞こえる幻聴が多くみられます。陰性症状は、意欲の低下、感情表現が少なくなるなどがあります。
周囲から見ると、独り言を言っている、実際はないのに悪口を言われたなどの被害を訴える、話がまとまらず支離滅裂になる、人と関わらず一人でいることが多いなどのサインとして表れます。

出典:厚生労働省HP みんなのメンタルヘルス

発達障害

発達障害には、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、学習症(学習障害)、チック症、吃音などが含まれます。
これらは、生まれつき脳の働き方に違いがあるという点が共通しています。同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。

発達障害は、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態であり、養育者が育児の悩みを抱えたり、子どもが生きづらさを感じたりすることもあります。

出典:厚生労働省HP みんなのメンタルヘルス


知的障害

 知的障害とは、知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)にあらわれ、日常生活に持続的な支障が生じているため、何らかの特別な援助を必要とする状態にあるものとされています。

出典:日本年金機構 障害認定基準

認知症

認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。認知症にはいくつかの種類があります。アルツハイマー型認知症は、認知症の中で最も多く、脳神経が変性して脳の一部が萎縮していく過程でおきる認知症です。症状はもの忘れで発症することが多く、ゆっくりと進行します。
次いで多いのが脳梗塞や脳出血などの脳血管障害による血管性認知症です。
その他に、現実には見えないものが見える幻視や、手足が震えたり歩幅が小刻みになって転びやすくなる症状(パーキンソン症状)があらわれるレビー小体型認知症、スムーズに言葉が出てこない・言い間違いが多い、感情の抑制がきかなくなる、社会のルールを守れなくなるといった症状があらわれる前頭側頭型認知症といったものがあります。

出典:厚生労働省HP みんなのメンタルヘルス

高次脳機能障害

ケガや病気により、脳に損傷を負うと、次のような症状がでることがあります。

・記憶障害

物の置き場所を忘れる。

新しいできごとを覚えられない。

同じことを繰り返し質問する。

・注意障害

ぼんやりしていて、ミスが多い。

ふたつのことを同時に行うと混乱する。

作業を長く続けられない。

・遂行機能障害

自分で計画を立ててものごとを実行することができない。

人に指示してもらわないと何もできない。

約束の時間に間に合わない。

・社会的行動障害

興奮する、暴力を振るう。

思い通りにならないと、大声を出す。

自己中心的になる。

これらの症状により、日常生活または社会生活に制約がある状態が高次脳機能障害です。

出典:国立障害者リハビリテーションセンターHP

てんかん

脳が反復的に電気的に異常興奮するためにてんかん発作が出現する疾患です。発作中は、意識を失ったり、けいれんがみられたり、症状は様々です。「てんかん発作」は、基本的に一過性で、てんかん発作終了後は元通りの状態に回復することが特徴です。原因は様々で、脳腫瘍や頭部外傷後遺症などの明らかな原因がある場合は「症候性てんかん」、原因不明の場合は「特発性てんかん」と呼ばれます。さまざまな抗てんかん薬の定期的な服用によって、てんかん発作はコントロールされることが多くなり、日常生活や社会生活に支障が出ることは多くはありません。

出典:厚生労働省HP こころの耳


脳血管障害(脳出血、脳梗塞)


脳血管障害(脳卒中)には、脳の血管が詰まる脳梗塞と脳の血管が破れる脳出血、くも膜下出血があります。いずれも高血圧が最大の原因です。

高血圧が長く続くと、動脈硬化が進行し、やがて脳の血管が詰まって脳梗塞になります。高血圧の程度が強い場合、脳の血管が破れて脳出血になったり、また脳の血管の一部分に動脈瘤ができて破裂してくも膜下出血になります。これらの病気を脳血管障害(脳卒中)といいます。

脳梗塞になると、血管が詰まった部分の先の脳細胞には血液が送られなくなります。

脳出血では、脳の中に出血して血の固まりができます。日本人の場合、脳の深い部分にある、被殻や内包、放線冠、視床などに向かう細い血管が詰まったり出血しやすく、その結果、脳梗塞、脳出血いずれの場合でも、脳細胞が壊れ、意識がなくなったり、半身まひや言語障害、さらには認知機能低下などの症状が現れます。くも膜下出血ではまひは少なく、激しい頭痛や意識障害が突然起こります。脳梗塞や脳出血では、初期に適切な治療を開始すれば、後遺症なく治ることもあり、またリハビリでかなり回復することも多くなっています。しかし、残念ながら他の多くの場合は、半身不随や認知症が残ったり、寝たきりになったり、あるいは亡くなる危険が高い病気です。

出典)厚生労働省e-ヘルスネット

 

脳血管障害に対する障害年金請求では、手足の麻痺や歩行困難、高次脳機能障害が具体的な障害の対象となります。

脳血管障害に伴う手足の麻痺や歩行困難には、「肢体の機能の障害」の認定基準が適用されます。

高次脳機能障害の認定基準は、精神障害のページをご参照ください。


★その他、詳しい認定のポイントについては、面談時にご説明させて頂きます。

上記以外の傷病についても、HPに順次アップ予定です。